七夕は元々中国から伝わりました。
中国では1年間無病息災で過ごせるように7月7日に“サクベイ”という米粉と小麦粉を混ぜて出来たお菓子を食べる風習があったようです。
日本では、平安時代にこの風習が伝わりました。
その後、江戸時代に一部の地域で小麦粉からできるそうめんを食べる風習が定着したようです。
また、乾麺メーカーの団体が昭和57年から七夕をそうめんの日と定めています。
全国的に普及活動を行っているそうですが、まだまだ定着していないようです。
日本のある地域に残る七夕にそうめんを食べる文化のなぜ
七夕といえば、五色の短冊を笹に飾りお星さまに願いを込める…
これは中国の五行説に因んだ行事です。
同じようにそうめんを食べる文化は、江戸時代に始まりました。
当時、粋を好んだ江戸っ子たちが五行の色に因んで色付きのそうめんを七夕に食べたのが始まりです。
今も、北海道や東北地方に多く根づいています。
他の地域では、七夕の行事食の風習として七夕まんじゅうやちらし寿司というところもあります。
七夕の変わった行事食で有名なのは、長野県の七夕ほうとうや奈良県のしんこ団子です。
どちらも小麦粉が原料なので”サクベイ“から変化したものと考えられています。
七夕にそうめんを食べる日本人の風習は年寄り子供のため
織姫と彦星が年に一度の夜を過ごす、ロマンチックな七夕になぜそうめん?と思われる方も多くいると思います。
しかし、食欲が低下する夏は、お年寄りや子供たちにとって体力低下につながる危険な時期です。
食欲の低下した夏でも、細く飲み込みやすいそうめんは、歯の弱いお年寄りや子供たちにとって最適な食べ物といえるでしょう!
また、だし汁やおつゆとともに食べるため水分補給も容易になります。
細いそうめんを天の川に見立て、星形をしたオクラの輪切りを添え、夏野菜を飾り付け、見た目にも食欲をそそります。
この様な工夫で体力の落ちる夏の暑い時期を乗り切ろうとした昔の人の知恵が伺えますね!
まとめ
七夕に行事食として、そうめんを食べる風習は全国的ではなく、一部の地域だったようですね!
乾麺メーカー団体の努力により、認知度は高まりましたが風習として定着するまでには至りませんでした。
ただ、夏につるつるとノドごしのよいそうめんを食べることは理にかなっているといえるでしょう。
笹の葉に五色の短冊でお星さまにお願いを書いて、ご家族みなでそうめんを頂きながら七夕をお楽しみください!