お仏壇やお墓参りで何度かあげたことはあっても、意外と知らないお線香のこと。
よく知らない人が多い中、お線香のことを少し気遣えるだけでとてもしっかりしている人という印象を持たれます。
こちらではお線香をあげるタイミングや選ぶポイント、あげ方の基本など使える知識をまとめました。
お線香ってなんのためにあげるの?
私達がお仏壇やお墓に何気なくあげているお線香。
実はいくつかの意味があるのです。
・故人の食事
人は亡くなるとお線香の香りを食事にすると言われています。
・あげる人の心身を清める
お線香の香りや煙には人の心身を浄化する力があると言われています。
・あの世とこの世の架け橋になる
お線香の煙はあの世とこの世をつなぐものだとも言われています。
よくお線香をあげてから手を合わせて故人に語りかけようと言われますが、ここからきているのです。
お線香をあげるベストなタイミングは?決まりはあるの?
結論から言うと、あげる時間に決まりはありません。
お線香はいつあげても大丈夫です。
参考までに、各シーン別に一般的によくあげるタイミングをご紹介します。
〈自宅のお仏壇〉
お線香が個人の食事ということから、朝にあげるのが一般的です。
〈実家や親戚のお仏壇〉
帰省後、訪問後にひと段落してから故人へ近況の報告がてらお線香をあげるのが一般的です。
〈お墓参り〉
お墓のあるお寺や納骨堂が閉まっている時間がなければ、訪問のタイミングに合わせてお線香をあげることができます。
お線香を持っていくのもあり?どうやって選べばいいの?
故人のお宅へ伺うとき、お供えものとしてお線香を持っていってもよいのでしょうか。
お線香は、お花や故人の好きだったものと同様に故人への贈り物となります。
持参するとご家族の方も喜ばれるでしょう。
次に気になるのはお線香選びのポイント。
お線香を選ぶときは、香りと使う場面で選びます。
香りの選び方
香りが故人の好みに沿っているかを考えてお線香を選ぶようにしましょう。
お線香の香りは故人の食べ物なので、好きな食べ物は何だっただろうという感覚で選ぶと選びやすいかと思います。
最近はラベンダー、梅、桜などのフローラルな香りや、コーヒーやフルーツ、お菓子の甘い香りがするお線香なども販売されています。
故人の好みを思い浮かべながら選んで持っていけば、ご家族とのよい会話につながりそうですね。
場面別の選び方
<お仏壇で>
匂い線香
・家庭や寺院といった室内で使うため、香りや煙を控えめにしています。
・ギフト用と家庭用が作られています。
<お墓参りで>
竹ひご線香(杉線香)
・お墓参りの際に外で使うため、香りや煙を強くしてあります。
<お通夜で>
渦巻き型
・お葬式前のご安置やお通夜で夜を越す際に使うため、長い時間(約12時間程)燃え続けるようにしてあります。
お線香の数え方って?あげるときの数は?
お線香は基本的にバラバラにしたものをそれぞれ「一本、二本」と数えます。
ただ、お墓参りで使う竹ひご線香杉だけは一束単位で使い、束のことを「一把(いちわ)、二把(にわ)」と数えます。
お線香を何本あげるのが正解か、実は宗派によって答えは違います。
一本と決まっているのは浄土真宗、三本と決まっているのは天台宗・真言宗です。
その他の宗派ははっきりと決まっていませんが、三本よりも多くあげることはありません。
また、同じ宗派でも地域やお寺によって異なることも多いため、ご遺族や親戚、お寺に確認しておくのがベストです。
ちなみに、お線香に火をつけるときは直接ではなくろうそくから火を灯し、点けた火は手で風を煽いで消します。
口から息を吹きかけて消すのは絶対にNGです。
まとめ
・お線香をあげるタイミングに決まりはなく、いつでもOK.
・お線香は個人のお食事なので、故人の好みを思い浮かべて贈ると喜ばれる
・お線香には使う場面別に様々な種類のものがある
・何本あげるのがよいのかは事前に確認すべし
・お線香に火をつけるときはろうそくから。
点けた火を消すときは口ではなく手で風を煽ぐ
お線香をあげるときには意外と「どうすればいいんだっけ…?」と不安になってしまうもの。
この5つを覚えておけば、安心して故人とお話ができますね。