お墓参りとは、故人・祖先を供養するために行うものであり、古来日本では先祖供養を何よりも優先させるべきという考えが強かったのです。
そのため、お墓参りはすべての用事よりも優先させ、午前中がふさわしいというのが昔からの考えでした。
先祖の供養という考えから、お墓参りの時にはお墓の掃除もします。
大きなお墓ならば草取りから墓石磨きまで結構な時間と労力を要します。
そういった訳でも早い時間にお墓参りをしてきたものです。
お墓参りの時間が朝が良いのはご先祖を最優先にする気持ちから!
先に書いた通り、故人・先祖を供養するためには何かの「ついでに」参るのではなく、お墓参りを その日の一番のイベントにするという心構えが望ましいと言えます。
綺麗にお墓を掃除して故人やご先祖と語らうためには、日中の明るい時間、できれば午前が良いでしょう。
とはいえ、遠くに住んでいる場合など午前中にゆっくり時間をとって参るわけにはいかない事情もあるかと思います。
要は気持ちですから、あまり厳しく時間を気にする必要はないのです。
ただし、管理人がいる霊園や納骨堂ですと、開園している時間帯を守らなければお参りすることができません。
また、開園時間が決まっていない霊園でも、照明の少ない夜にお参りすることはおすすめしません。
足元が暗くて危ないのは言うまでもありませんが、お墓を管理している寺院の家族にとって、夜遅くにぽつぽつと照明がお墓周りを動くことは見ていて気持ちの良いものではないですから、暗くなってからのお参りはやめましょう。
ちなみに、お盆のお墓参りには、二種類の参り方があります。
一つはご先祖様を「お迎え」するお参りです。
早く帰ってきてください、待っていますよ、という想いをこめてできるだけ早い時間帯、遅くても午後3時から5時までにはお参りします。
また、もう一つの「お見送り」参りは少しでもそばにいてほしい、とご先祖様を引き留めたい想いをこめて午後5時から7時頃にする人が多いです。
とはいえ、あくまでも故人・ご先祖を大切に想う気持ちを抱いていれば、お参りする時間帯は非常識な時間でなければ自分の都合で構いません。
お墓参りの時間は夕方でも良い!大事なのは気持ちに余裕があること!
お墓参りは気持ちにゆとりをもって行いたいものです。
故人やご先祖に近況を報告し、今の自分があることを感謝する時間を持ちたいものです。
ですから、お参りの時間帯にこだわりすぎて「時間がないから」という理由でお墓参り から足が遠くなるのは哀しいものです。
時間にはあまりこだわらず、ただゆっくり語らい合う気持ちのゆとりを持てる時間を選びましょう。
まとめ
昔は祖父母に連れられ盆正月にお墓参りをすることは当たり前のしきたりでした。
世の中が変化するにつれて、お墓参りや盆正月に親戚が皆集まる慣習が薄れてきたのは寂しいものです。
たまにはゆっくりとお墓参りに行き、自分のルーツに思いを馳せるのも良いものですよ。