家の掃除をするときに、環境にやさしい洗剤として、「重曹」「クエン酸」に並んで挙げられるものとして、「セスキ」があります。
この「セスキ」とは何なのか?どういった汚れに効果を発揮できるのか?
言葉はよく聞くけれど、どういう性質を持ったものなのか知らないという人も多いでしょう。
そんな「セスキ」についての正しい知識をつけ、効果的に「セスキ」を使って掃除をするための方法について紹介していきます。
そもそも「セスキ」とはどういうもの?
正式には「セスキ炭酸ソーダ」という名称で、重曹よりも強いアルカリ剤として、近年注目されているものです。
ナチュラルクリーニングの初心者にも扱いやすいアルカリ剤です。
扱いやすい理由として、重曹よりもセスキ炭酸ソーダのほうが水に溶けやすい性質をもっていることが挙げられます。
また、重曹よりもアルカリ性が強いため、酸性の汚れであれば、大抵の汚れは落とすことが可能です。
主な例として、キッチンのひどい油汚れ、スイッチやドアノブなどの表面に付着する手垢などの汚れに効果的です。
アルカリ性が強いと聞くと、手荒れをしやすそうなイメージを持たれますが、セスキ炭酸ソーダは手荒れのリスクは低めで、安心して使えます。
無機物性のものなので、外の環境に放出しても、他の洗剤と違って環境に害を及ぼすことはありません。
そのため、小さいお子さんのいる家庭でも安心して掃除に使うことができます。
鏡についている汚れの特徴
鏡に付着しやすい汚れの種類は、主に手垢や皮脂・化粧品、水垢などがあります。
手垢や皮脂・化粧品は、油分の多い汚れで、酸性の汚れに分類されます。
水垢は、水道水に含まれるカルシウムやマグネシウムの成分が付着し、乾燥することで付く汚れで、アルカリ性の汚れに分類されます。
鏡をキレイに掃除するためには、この汚れの成分を知り、汚れの成分を中和する洗剤を使う必要があります。
汚れの成分を中和することで、汚れを簡単に落とすことができるのです。
成分の同じ洗剤を使っても、汚れを中和させることができないので、うまく汚れを落とすことができません。
では、それぞれの汚れを中和するためには、どの洗剤を使えばいいのでしょうか?
皮脂や化粧品などの酸性の汚れを中和させるためには、「アルカリ性」、水垢などのアルカリ性の汚れを中和させるためには、「酸性」の洗剤が必要です。
セスキ炭酸ソーダを使って落とせる汚れは、どんなものがあるのか、詳しく解説をしていきましょう。
セスキ炭酸ソーダで落とせる鏡の汚れは?
セスキ炭酸ソーダは、アルカリ性の性質を持つ洗剤です。
アルカリ性の洗剤が掃除で活躍するのは、酸性の汚れに対する掃除です。
よって、鏡についている皮脂や手垢、化粧品などの汚れに対しては絶大な効果を発揮してくれます。
反対に、鏡に付いた水垢汚れに対しては、同じアルカリ性の性質を持つもの同士となるため、汚れはあまり落ちません。
セスキ炭酸ソーダを効果的に使うには、洗剤の性質と汚れの性質を理解し、正反対のもので掃除をする必要があります。
鏡を簡単にキレイに掃除するためには?
鏡掃除にセスキ炭酸ソーダを使うためには、水と溶かしてセスキ水にする必要があります。
作り方は、セスキ炭酸ソーダ小さじ1杯に対して水かぬるま湯100mlで溶かし、スプレーボトルに入れれば完成です。
スプレーボトルに入れたセスキ水を、鏡に吹き付け、乾かないうちに雑巾で拭き取ります。
セスキ水では取り切れなかった、水垢などのアルカリ性の汚れが残っている場合は、クエン酸などの酸性の洗剤を使って拭き取ってください。
注意点として、クエン酸を使った場合は、使用後に成分が鏡に残らないようにキレイに拭き取りましょう。
最後に乾いたタオルやマイクロファイバークロスで乾拭きをすれば、キレイな鏡に仕上げることができます。
セスキ水と聞くと、どんな汚れでも落とせるのかと勘違いする人もいますが、どんな洗剤でも、得意な汚れと苦手な汚れがあります。
汚れの性質にあったものを使わなければ、鏡に限らず、キレイに掃除をすることはできないでしょう。
汚れの性質に合った洗剤や道具を、適材適所で組み合わせて使うことで、初めて洗剤の持つパフォーマンスを発揮できるでしょう。
まとめ
セスキ炭酸ソーダの特徴を知り、汚れの性質に合わせた汚れの掃除に使うことで、簡単に汚れを落とすことができます。
セスキ炭酸ソーダは、ドラッグストアなどの身近なところで購入することができます。
また、無機物で環境にも優しく、手荒れのリスクも低く使いやすい洗剤なので、お子さんがいる家庭でも安心して使うことができます。
鏡掃除以外にも、キッチンの油汚れなど酸性の汚れに対して幅広く使うことができるので、ストックしておくと便利ですね。
環境にやさしく、安心して使える洗剤を探しているという人は、ぜひ一度試してみてください。